2026年3月下旬、わたしはホームセンターの果樹コーナーに立っていた。
お目当ては…特にない。
過去、いくつか観葉植物を買っては放置し枯らすというプロフェッショナルな枯らし技術を磨いてきたわたしにとって、「もはや、おれって植物栽培向いてないのでは?」と気付き始めていた頃のことだった。
(唯一ノーメンテでぐんぐん育っているのがモンステラだ。我が家のリビングはもはやジャングル状態である。)
果樹コーナーに立ち寄った目的は特になかったが、最近暖かくなってきていたので気持ちもなんとなく前向きになっていたのだろう。
レモン、イチジク、梅、柿、サクランボ、梨…
うむ、全くピンとこない。
そんな中ふと目に入ってきたのが、ブルーベリーの苗木だった。
むしろ、ブルーベリーの苗木がこちらを見ているような気さえした。

「ブルーベリーか…悪くないな」
ボソリと独り言をつぶやき、苗木に張ってある防水のタグをクイっと引っ張って読んでみた。
そこには大きく「サザンハイブッシュ系」と書いてあった。
ん?よく見るとその左隣には「ノーザンハイブッシュ系」、右隣には「ラビットアイ系」と書いてあるではないか。
「ま、どれでも一緒やろ。これください」などという、短絡的な選択はしない。
その場でChatGPT(以降チャッピー)に、各品種の違いを訊ねてみた。
ノーザンハイブッシュ系:寒さに強く暑さに弱い(寒冷地向け)
サザンハイブッシュ系:暖かい地域でも育つ
ラビットアイ系:とにかく丈夫で育てやすい
なるほど、わたしの住まいは京都市なので盆地特有の「夏は強烈に暑く、冬は強烈に寒い」という過酷な環境で育てることが可能という点から、ラビットアイ系を選択した。
鉢の大きさは6号鉢と書かれてある…号なんて単位あったか?おれは知らん。
1号は3cmなので、6号鉢は鉢の直径が18cmの鉢のこと。たとえば8号鉢は直径24cmの鉢を指す。
タグには他にもこんな文字が躍っていた。
「1品種では実がつきにくいため、ラビットアイ系の他品種を同時に育ててください」
ん?全く意味がわからん。
「ラビットアイ」ってのが品種名じゃなかったのか?
他品種ってのはこのサザンハイブッシュ系とかのことか?
店員さんに訊いてみたところ、ラビットアイ系から異なる2品種を植えなければならないらしい。
ラビットアイ系にも
- クライマックス
- パウダーブルー
- フェスティバル
- ホームベル
- ラヒ
など、多くの品種が存在するらしい。
※品種によっても果実の甘さや粒の大きさ、収量が変わるらしい。
なのでラビットアイ系の中から異なる2品種を選ばなければならないらしい。
「む、難しい。なんか無理な気がしてきた…」
と思ったのも束の間、次の店員さんが放った一言にわたしは力強く背中を押され、結局購入に踏み切った。
「あ、うちでは一つの鉢に既に2品種植えているので、そのまま買って帰れますよ」
まじか。
ここの園芸コーナーの責任者は天才か?
ということで、わたしはとりあえずラビットアイ系のブルーベリーの苗木(1鉢に2品種が植えられている神の鉢)を手にして会計に向かった。

値段は1,650円(税込み)。
高いのか安いのかもよくわからん。
品種は『アリスブルー』と『ウッタード』と書かれている。うむ、よくわからん。
苗木には、60cmほどのひょろ長い茎から、ちょろちょろと弱々しい緑の葉っぱが数枚出ているだけだ。
「今度こそ、君を死なせはしない」
ブルーベリーの苗木を抱きながらそう誓った3月下旬の夕方であった。
余談だが、自分を追い込むために後日さらに二株のラビットアイ系のブルーベリーの苗木を購入した。(計三鉢)


品種は『フェスティバル』と『ホームベル』。
うむ、やっぱりよくわからん。
今更ながら、ラビットアイ系のオススメ品種は何かを調べてみた。
こちらのブルーベリー農園の記事には、ラビットアイ系ブルーベリーのおすすめ品種として
- ブライトウェル
- オンズロー
- オースチン
- ブルーシャワー
が挙げられている。
(おれの品種たちが一つも入っていない…)
ここから、わたしの長い長いブルーベリー栽培が始まるのであった。
第二話へ続く…


すだち
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